こんにちは!ケトルベルインストラクターの樋口です。
今回は「ケトルベルスイング」についてご紹介していきます。
ケトルベルスイングはどこを使って振る?
ケトルベルスイングはケトルベルを振るトレーニングです。
とてもシンプルです。 誰でも簡単にできそう! ですが・・・
ケトルベルスイングを実際に体験された方は、「何だかフォームがよく分からない」「難しい」といった感想を持たれます。
それは何故?
[答え] ✕スイングは「腕の力」を使う。
◎スイングは「腰の力」使う。
腕や肩の力を使って軽いケトルベルは振れても、重いケトルベルを振り上げることはきっとできないでしょう。
「腕の力」に頼らずに股関節を屈曲伸展する「腰の力」を使う動作は皆さん難しいと感じるようです。
ですが、普段から肩や背中の緊張が抜けないといった方には肩の「力みを抜く」トレーニングにもなります。
フォームを習得するのは思っていたより簡単でないことに、最初は少し気持ちが萎えるかもしれませんが(笑)
フォームをきちんと覚えれば一生ものです😊
ケトルベルスイング ほんとにいいですよ!
ファンクショナルトレーニングの中でもケトルベルスイングはとても効果があるといわれています。
続いてはその効果についてご紹介します。
1.パワーポジションの習得で運動機能が向上!
ケトルベルスイングは、ファンクショナルトレーニングの基本のキである「パワーポジション」を使ったトレーニングです。
サッカー、野球、ゴルフ、ラグビー、アメフトなどのアスリートであれば習得しておかなければならない「パワーポジション」の姿勢がスイングの動作で習得でき、体幹と連動する四肢の運動機能を高めることができるのです。
スポーツ以外でも、ダンスやバレエのトレーニングにも取り入れられています。
2.全身の筋力と柔軟性が向上!
スイングの動作は、ケトルベルを振り上げた際に、遠心力で体がもっていかれそうになるのを「体幹の力」で制御します。
前に引っ張られますから、後ろに引き戻す力として背筋や殿筋など体の後側の筋力が特に必要になってきます。
さらに、踏ん張る足裏の力も必要です。(ジムでは基本的に裸足でトレーニングを行いますので、足裏のアーチが弱っている方は改善されていきます。)
体幹トレーニングと筋力の強化。
さらに・・・肩関節の安定、柔軟性が向上します。
ウォーキングやランニングだけではなかなか鍛えることができない体の後側が強くなることで、姿勢が良くなる効果も!
ジムのお客様はスイングを始めて2~3ヶ月経つと、ほとんどの方が姿勢が良くなってきます。股関節の可動域や柔軟性も向上するので、シニア世代のサルコペニア予防にもなるでしょう。
3.有酸素運動にも!
ケトルベルスイングでは、ケトルベルを振る遠心力で重量をさらに重く感じます。
ジムでは初心者の方の女性は8㎏、男性は12㎏から練習を始めます。普段箸より重いものを持たない方は、10回振るぐらいで少し息が上がってきます。
フォームを覚えるまでは、軽い重量で10回1セット×5回くらいから始め、セット数や重量を増やせば心拍数も上がり、ランニング代わりの有酸素運動にもなります。
※私は、26㎏で20回×10セットのスイング(20分で終了)を毎日行っています。日々の体調の目安となるトレーニングを一つ決めておくことも大切ですね。
4.短時間で安全にトレーニング!
マシンやフリーウエイトのトレーニングは体の部位別にトレーニングを行うため時間がかかります。筋肥大を目的にしているのであれば、過重も増えてそれだけ体への負担が大きくなります。
私自身、年甲斐もなく負荷をかけ過ぎたハードなトレーニングでケガや故障に悩まされてきましたので、安全なトレーニングの重要性は身に染みております。(ついついやり過ぎる・・・体育会出身者のあるあるですね)
「筋トレ・体幹トレ・有酸素運動」が一度にできて10~20分程度で終了!
毎日やってもやらなくてもいいですし、軽い負荷でできるので安全です!
やりたい人は正しいフォームで限界までどうぞ!
ダイエットにお勧め!ケトルベルでHIITトレーニング
★4分でできる「HIIT×ケトルベルスイング」トレーニング
スイング12~14回×4セットの間に4種類の他のトレーニングを挟んだ、少しゆるめの「HIITトレーニング」をお勧めします。
プランクやランジ、スクワットなどのエクササイズと合わせれば、ヨガマット1枚くらいの場所でコンパクトにお手軽にできて超お勧めです!
※必ずセットの間には10~15秒ほど休憩を入れて行いましょう。
一気に多くの回数を振ろうとすると集中力が途切れ、フォームが崩れやすくなります。せっかくのトレーニングの効果も薄れますし、ケガや故障に繋がりかねませんのでご注意ください。
はじめてのケトルベルスイング
1.足のポジション
①ケトルベルから「足1足分後ろ」に腰幅程度に立ちます。
2.セット(ヒップヒンジ姿勢)
②膝を曲げ、股関節折り曲げてお辞儀をするように腰を後ろに引きます。(少し後ろの椅子にお尻を引いて腰かけるような感じです)
・背中を反らしたり、腰を丸めることなく頭頂からお尻まで1直線になるようにします。
・視線は1.5m程度先の床を見て顎を軽く引きます。視線によって頭頂の位置が変わりますので注意しましょう。
・手でケトルベルのグリップを柔らかく握ります。(強く握りこむと腕や肩に無駄な力が入ってしまいます。)
・肩甲骨はパック(肩甲骨を下制、内転=肩甲骨を寄せて下す)しておきます。
※トレーニング初心者には少し難しいかもしれません(;’∀’)
3.振る準備
③ケトルベルをスムーズに後ろに引くために少し手前に傾けておきます。
鼻で息を吸ってお腹に入れ腹圧を高め、少し腰を上げてケトルベルを股間から後ろに振ります。
4.スイング
④腰を上げてケトルベルを後ろに振ったところです(背中は一直線)
・続いて(口から息を吐きながら)曲げた股関節を一気に伸ばして立ち上がり、ケトルベルを前に振り上げます。
・振り上げるときに、腕や肩の力は抜いて極力リラックスさせておきます。
5.立位姿勢
⑤ケトルベルを振り上げて立った状態の姿勢です。
・腹圧が抜けないように口から「シュッ」と息を吐き、腹圧を高めたまま立った姿勢を保持します。
・頭頂から足までが一直線です。(重いケトルベルの場合は少し後ろ重心になります。)前傾しないよう気を付けましょう。
・頭頂は上から吊られているように上に引き上げ、逆に足は床をしっかりと下に押して立ちます。(母指球を意識!)
・手首を返さずに振り上げたケトルベルの高さは肩と同じくらいです。
・ここでも肩は前に出ないようしっかりパックしておきます。
スイングの終わり方
立った姿勢からまた「お辞儀をするように体を傾けてケトルベルを股間から後ろに振り、腰を伸ばして振り上げて立ち上がる」を繰り返します。
終わる時は、ケトルベルを後ろに振り、その後振り上げずに腰を落としたまま最初のセットの位置にベルを丁寧に置きます。
※このスイングの動作に合わせる「呼吸」はとても大切な要素となります。詳しくはまた次回ご紹介することにします。
以上、ケトルベルスイングについてご説明しました。ご質問などありましたらメールにてお気軽にお問い合わせください。
※SWING FITNESSのインスタでは動画を公開しています(^▽^)/